感染症

感染症について

主な感染症

プール熱(咽頭結膜炎)

特徴、症状

プール熱

アデノウイルスによる感染症で、プールの水を介して流行することがあるのでプール熱と呼ばれています。39℃前後の発熱とともに、目の充血、のどの痛みが出現します。

治療方針

特効薬はありませんが、のどの痛みに解熱鎮痛剤、目のかゆみに点眼薬を処方します。のどの痛みで水分を取りたがらなくなるので、こまめに水分摂取をさせてください。
また、感染力が強いため、タオルの共用を避ける、触ったところはしっかり消毒、洗濯物は分けて洗う、お風呂は最後に入る、など注意して下さい。

出席停止期間

発熱、結膜充血、咽頭発赤などの主要症状が消失した後、2日経過するまで

溶連菌感染症

特徴、症状

溶連菌感染症

溶連菌という細菌の感染で、発熱に加え、強いのどの痛み、イチゴ舌(舌にブツブツ)が生じます。治療が不十分だと、腎臓や関節の病気になることもあります。

治療方針

抗生剤を5~10日間飲み切ってもらいます。

出席停止期間

熱が下がれば、抗生剤を飲みながら登校(園)可能です。

RSウイルス感染症

特徴、症状

RSウイルス感染症

RSウイルスによる感染症です。ほぼ4歳までにすべての小児が感染します。
発熱に加え、強い咳、鼻汁、喀痰があり、重症化すると喘鳴や呼吸困難が生じます。特に、6か月未満の赤ちゃん、未熟児で生まれた小児、重篤な基礎疾患(先天性心疾患、呼吸器疾患、染色体異常)がある小児は、重症化しやすいです。
また細気管支炎になった乳幼児は、大きくなって喘息にかかりやすくなります。

治療方針

特効薬がなく、鎮咳去痰薬、解熱鎮痛剤で対応します。呼吸困難をともなう場合は、入院施設へ紹介させていただきます。

ワクチン

シナジス(早産児、染色体異常、先天性心疾患など、一部のお子さんに限られます)

突発性発疹

症状、特徴

突発性発疹

ヘルペスウイルス6、7型による感染症です。1歳前後に発症することが多いです。39度前後の熱が出ますが、高熱のわりに元気です。約3日間の発熱後に解熱し、全身に発疹が約5日間でます。この発疹は痛くもかゆくもなく無症状です。

治療方針

特効薬がなく、解熱鎮痛剤などで対応します。熱が下がれば、発疹がある状態でも登園可能です。

手足口病

特徴、症状

手足口病

エンテロウイルスによる感染症で、発熱とともに、手・足・口に2-3mmの小水疱が出現します。

治療方針

特効薬はないので、解熱剤や痛み止めなどで対応します。水疱でのどが痛く、水分が取れなくなることがあるので、脱水にならないように水分はこまめにとらせてください。

ヘルパンギーナ

特徴、症状

ヘルパンギーナ

主にコクサッキーウイルスによる感染症で、発熱と、のどの粘膜に水疱が出現します。

治療方針

特効薬がないため、解熱鎮痛剤などで対応します。水疱でのどが痛く、水分が取れなくなることがあるので、脱水にならないように水分はこまめにとらせてください。

リンゴ病(伝染性紅斑)

特徴、症状

リンゴ病

パルボウイルスによる感染症で、発熱とともにほっぺが赤くなるのが特徴です。

治療方針

特効薬がなく、解熱鎮痛剤などで対応します。
また妊婦さん(特に妊娠初期)に感染すると胎児に影響がでることがありますのでご注意ください。

インフルエンザ

特徴、症状

インフルエンザ

咳、鼻汁などの風邪症状に加え、38℃以上の高熱、強い倦怠感、頭痛、関節痛が出現します。

治療方針

タミフルなどの飲み薬、イナビルなどの吸入薬があります。

出席停止期間

①発症後5日間、かつ
②解熱後
   1)小学生以上は2日間
   2)幼児は3日間
自宅待機です。

幼児と小学校以上では出席停止期間が異なっているのでご注意ください。
ちなみに成人は法的に定まっておりませんので、就業規則に従ってください。

図1 図2

ワクチン

毎年受けるワクチンですが、小児では25~60%、成人では50~60%の予防効果で、重症化は70%防げるといわれています。完全に予防できるとは言えませんが、「インフルエンザ脳症」など、重症で後遺症を残すことがある病気を減らす意味で、とても大事な予防接種です。

みずぼうそう(水痘)

特徴、症状

みずぼうそう

熱とともに体幹を中心に全身に赤みをおびた発疹ができます。発疹は水疱になり、最終的にはかさぶたになります。

治療方針

発症後48時間以内であれば、アシクロビルというみずぼうそうに対するお薬をつかいます。受診時に48時間以上経過し、重症化していなければ、自然軽快をまって大丈夫です。

出席停止期間

すべての発疹がかさぶたになるまで

ワクチン

水痘ワクチン

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎、ムンプス)

特徴、症状

おたふくかぜ

発熱とともに、あごの横~耳の下が腫れてきます。触ったら痛いですし、食事などの噛む動作で痛みは強くなります。重症例では難聴や精巣炎、卵巣炎になることもあります。

治療方針

特効薬がなく、解熱鎮痛剤などで対応します。

出席停止期間

耳下腺、顎下腺または舌下腺の腫脹(はれ)が発現した後5日を経過し、かつ、全身状態が良好になるまで。

ワクチン

おたふくかぜワクチン

急性胃腸炎(ノロウイルス、ロタウイルスなど)

特徴、症状

急性胃腸炎

食べ物からうつる場合もありますが、ほとんどが便や吐物から人の手を介して感染します。ノロウイルスは嘔吐が中心、ロタウイルスは下痢が中心の症状です。

治療方針

整腸剤、制吐剤を処方します。脱水症状が強ければ点滴します。嘔吐が強い時に水分を一気にのむと吐いてしまうので、5分に一口ペースで水分を取らせてください。

汚物の処理の仕方

こちらでイラスト付きで分かりやすく解説しています。

https://woman.excite.co.jp/article/child/rid_E1548651631201/

汚物の処理

汚物の処理

床等に飛び散った患者の吐物や糞便を処理するときには、使い捨てのガウン(エプロン)、マスクと手袋を着用し汚物中のウイルスが飛び散らないように、糞便、吐物をペーパータオル等(市販される凝固剤等を使用することも可能)で静かに拭き取ります。拭き取った後は、次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)で浸すように床を拭き取り、その後水拭きをします。おむつ等は、速やかに閉じて糞便等を包み込みます。

おむつや拭き取りに使用したペーパータオル等は、ビニール袋に密閉して廃棄します。

また、ノロウイルスは乾燥すると容易に空中に漂うため、しっかり換気しましょう。

衣類など
衣類など

付着した汚物中のウイルスが飛び散らないように処理した後、洗剤を入れた水の中で静かにもみ洗いします。その際にしぶきを吸い込まないよう注意してください。下洗いしたリネン類の消毒は85℃・1分間以上の熱水洗濯が適しています。ただし、熱水洗濯が行える洗濯機がない場合には、次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)の消毒が有効です。その際も十分すすぎ、高温の乾燥機などを使用すると殺菌効果は高まります。

布団など

すぐに洗濯できない場合は、よく乾燥させ、スチームアイロンや布団乾燥機を使うと効果的です。また、下洗い場所を次亜塩素酸ナトリウム※(塩素濃度約200ppm)で消毒後、洗剤を使って掃除をする必要があります。次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)には漂白作用があります。薬剤の「使用上の注意」を確認してください。

出席停止期間

熱が下がり、食事を食べられるようになるまでは安静にしてください。

ワクチン

ロタウイルスワクチン(ノロウイルスのワクチンはありません)

マイコプラズマ感染症

特徴、症状

マイコプラズマ感染症

長く続く乾いた咳と微熱が特徴です。

治療方針

抗生剤、鎮咳去痰薬で対応します。

百日咳

特徴、症状

百日咳

長期間にわたる咳が特徴です。

  • 1) カタル期(約2週間持続):通常7~10日間程度の潜伏期を経て、普通のかぜ症状で始まり、次第に咳の回数が増えて程度も激しくなります。
  • 2) 痙咳期(約2~3週間持続):短い咳が連続的に起こり、息を吸う時に笛の音のようなヒューという音が出ます
    年齢が小さいほど症状はわかりにくく、乳児期早期では特徴的な咳がなく、単に息を止めているような無呼吸発作からチアノーゼ、けいれん、呼吸停止と進展することがあります。
  • 3) 回復期(2、3週~):激しい発作は次第に減衰し、2~3週間で認められなくなりますが、その後も約2~3カ月間、咳が出ます。

治療方針

抗生剤、鎮咳去痰薬で対応します。

出席停止期間

特有の咳が消失するまで、又は5日間の適正な抗菌薬療法が終了するまで

ワクチン

4種混合ワクチン、3種混合ワクチン

麻疹

特徴、症状

麻疹

2峰性の発熱と全身の強い発疹が特徴です。よく名前を聞く病気ですが、約30%で合併症が出現します。その半数が肺炎ですが、頻度の低いものに脳炎があり後遺症を残すこともあります。

治療方針

予防接種により日本ではほとんど見られなくなりましたが、海外からの輸入でまれに流行することがあります。根本的な治療がなく症状に合わせた治療になります。

出席停止期間

解熱した後、3日が経過するまで。

ワクチン

MRワクチン

風疹

特徴、症状

発熱と全身に発疹が出ます。特に大切な事は、感受性のある妊娠20週頃までの妊婦が感染することにより、風疹ウイルス感染が胎児におよび、先天異常を含む様々な症状を呈する先天性風疹症候群になることです。

治療方針

根本的な治療がなく症状に合わせた治療になります。

出席停止期間

発疹が消失するまで

ワクチン

MRワクチン

小児科の疾患などについて

医療法人社団 優思会 奥戸こどもクリニック
院長
高橋 知男
診療内容
小児科 アレルギー科
電話番号
03-5654-7611
所在地
〒124-0022
葛飾区奥戸3-22-9(どらっぐぱぱす2F)
最寄駅
新小岩駅北口より京成タウンバス
亀有駅行き(乗車時間5分)
奥戸四丁目バス停下車1分

受付時間

診療時間
日祝
8:30~11:30
11:30~12:00
14:00~15:00
(予防接種等)
15:00~18:00

●土曜日 15:00~17:00
※最終受付は診療時間終了の15分前まで
休診日:木曜日、日曜日、祝日

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