当院での予防接種・健診
予防接種
Point!
圧倒的な利益があります。必ず受けましょう。
※必ずwebからの予約をお願い致します。直接来院・電話でのご予約は安全管理のためお断りしております。
ワクチンデビューは生後2ヶ月
母親から授かった免疫は成長とともに減弱していき、感染症にかかりやすくなります。ここで必要になってくるのが、ワクチン接種です。予防接種は免疫が弱まってからも病気にかからないよう、また、かかっても症状がひどくならないように行います。一般的には、生後約2ヶ月がワクチンデビューのタイミングです。
ワクチンスケジュールも管理します
現在は、たくさんの予防接種があり、「どの予防接種を受けたらいいか」お悩みの方も少なくないと思います。それに予防接種のスケジュール管理は、保護者の方だけではなかなか難しいものです。
当院ではワクチンのスケジュール管理を予約システムと連動して行っています。
こちらのページから入力を進めて頂くと、次回受けることができる予防接種が表示されます。
ご持参いただくもの
予防接種を受ける際には、下記のものをご持参ください。
- 予診票
- 母子健康手帳
- 健康保険証
- 小児医療証
- 診察券(お持ちの方) など
※投与期間の安全確認をコンピューターとのダブルチェックを行うので、ネット予約をお願いします。ネットから予約ができない場合はお電話でご相談ください。
※発熱が1週間以内にあった場合は延期させてください。微妙な発熱であったのであれば、ご相談ください。
※接種後30分は、もしもの副反応に備えて、念のため接種場所の近くにいましょう。心配な症状が見られた際は、医師に相談してください。
子宮頸がんワクチン
Point!
・子宮頸がんで年間約2900人の女性が亡くなっています。
・ワクチンで、子宮頚がんになる手前の異常を、約90%予防します。
・様々な副反応のような症状は、打たなかった人との差がありません。
以下、かなり長いですので、大きな字や表だけでもご覧いただけると幸いです。
また、下記のサイトで約3分の動画で解説しています。
合わせてご確認ください。
スケジュール
「がん」と予防
「がん」は、ご存じの通り放っておくと死に至らしめる病気で、日本人のうち2人に1人はかかってしまいます。
これまで、がんを「予防」する薬はなく、禁煙や適切な食習慣、適度な運動をすることで発症する確率を減らしたり、また仮に「がん」にかかったとしても、健診で初期の段階で発見して治癒率の高い状態で治療する、という対応でした。
子宮頸がんとワクチン
しかし、その予防が困難な「がん」の中でも、「子宮頸がん」を予防する方法が発見されました。
子宮頸がんの原因のほとんどは、「ヒトパピローマウイルス(以下HPV)」というウイルスの感染により発症し、主に性交渉によって感染します。つまり性交渉を始めるより前にワクチンを打てば、HPVにかかりにくくなり、子宮頸がんになりにくくなる、という仕組みです。
以前は発症のピークが40~50歳代でしたが、最近は20~30歳代の若い女性に増えてきており、30歳代後半がピークとなっています。日本では、毎年約1万人の女性が子宮頸がんにかかり、約3000人が死亡しており、また2000年以後、患者数も死亡率も増加しています。
HPVの種類とワクチン
ヒトパピローマウイルス(HPV)には色々な「タイプ」があります。日本での子宮頸がんにかかった人のHPVの「タイプ」の内訳は下記の通りになっています。
したがってワクチンによって、理論上、約90%の方に子宮頚がんの予防効果が期待されます。
Miura S et al : Int J cancer 119 (11):2713-2715, 2006 一部改変
実際の効果は?
では、実際の効果はどうでしょうか。
日本では一旦接種が見合わせられたこともあり、まとまったデータは今のところありませんが、スウェーデンで「4価のワクチン」について、2020年に約167万人を対象とした12年間にも渡る大規模な論文が発表されました。
N Engl J Med 2020;383:1340-8
少し見にくいですが、縦軸が子宮がんの発生率、横軸が発症した年齢です。赤線がワクチン未接種、青の点線が17-30歳でワクチンを接種した人、緑が17歳未満にワクチンを接種した人です。ご覧の通り、17歳未満にワクチンを接種すると、子宮頸がんの発生率を大きく減らせます。
色々な報道がありますが、副作用は?
子宮頸がんワクチンを打ったことによる副作用について、いろいろな報道がありましたが、実際のところはどうなのでしょうか。
ほとんど報道されていませんが、実は2018年に日本において3万人を対象とした「名古屋スタディ」が発表されました。
その内容は、センセーショナルに報道されている、「手足が動かなくなった」「車いすや杖が必要となった」「物覚えが悪くなった」など24項目に渡って無記名で回答されています。しかし、いずれもリスクに差がないという結果になりました
http://kanagawacc.jp/vaccine-jp/226/
つまり、多感な思春期の女性の一定数の方は、子宮頸がんワクチンを打たなくてもこのような症状がでるのです。
院長の経験から
筆者はこれまで数百回、子宮頸がんワクチンを打ちました。人それぞれですが、「痛さはインフルエンザとあまりかわらない」「一時的に、手を挙げると痛い」ようです。思春期の女性が対象なので、感受性が豊かだったり、痛みに弱い方は、ふらつくこともありますので、そういった方はベッドに横になった上で注射をさせていただきます。
仮に副反応がおきてしまったら?
もし仮に副反応がおきてしまったら、市区町村の予防接種担当課へご相談ください。健康被害が予防接種によって引き起こされたと国の審議会で認められた場合、法律に基づき救済が受けられます。
参考文献
子宮頸がん予防情報サイト もっとまもろう.jp
https://www.shikyukeigan-yobo.jp/厚生労働省:ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPVワクチン~
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/index.html日本産婦人科学会
http://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=10ワクチンでこどもを守る!
HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン(子宮頸がんなどの予防ワクチン)
https://www.know-vpd.jp/children/va_c_cancer.htmYOKOHAMA HPV PROJECT
http://kanagawacc.jp/vaccine-jp/226/インフルエンザワクチン
「これ本当に効いているの?」「なんで毎年受けなきゃいけないの?」と言われているインフルエンザワクチン。正直に言いますと、他のワクチンより効果は落ちます。院長自身、毎年打っていますが、1シーズンにインフルエンザA型・B型両方にかかったこともあります…。しかし、効果はしっかり証明されており、毎年打つことをおすすめします。
2024年に鼻スプレーのワクチン(フルミスト®)が発売されました。痛みがなく効果が長く続きますが、値段が高く、わずかですが約1%でワクチン由来のインフルエンザにかかるのが弱点です。
Q.なぜ毎年打たなければならないの?
A.インフルエンザは毎年形を変えていて、前年度のウイルスでは対応できないことがほとんどです。また、抗体価が落ちている可能性があるため、毎年受けることが勧められています。
Q.インフルエンザワクチンの有効性は?
A.年齢、型、ワクチン株と流行株と流行株との一致不一致で毎年大きく異なりますが、日本では小児で25~60%、成人で50~60%の効果があります。
6か月から1歳未満の乳児は、2018/2019を除いて効果は示されませんでした。しかし、乳幼児はインフルエンザにかかると重症化しやすく、ワクチンは重症化や死亡の予防に効果があること(小児インフルエンザによる死亡に対するワクチン効果は65%という論文があります)、また、コロナでも話題になった「集団免疫効果」の観点からも、インフルエンザを予防することが重要と考えられます。
厚生省:インフルエンザQ&A.
Flannery B, et al.: Pediatrics 139(5): e20164244, 2017.
乳幼児健診
乳幼児健診について
Point!
・6か月(生後6か月から8か月になる日の2日前まで)
・9か月(生後9か月から11か月になる日の2日前まで)
・1歳6か月健診(2歳になる日の2日前まで)
※必ずwebからの予約をお願い致します。直接来院・電話でのご予約は安全管理のためお断りしております。
乳幼児健診は、母子保健法の規定に基づき、市町村が乳幼児に対して公費で行う健康診査です。この第一の目的は、赤ちゃんの健康状態を定期的に確認することなので、大切なお子さんを見守るために必ず受けるようにしましょう。その際には、赤ちゃんの成長と発達および栄養状態の確認だけでなく、先天性疾患を含む病気の有無の確認、予防接種の時期や種類の確認なども行います。何か問題が見つかったときは、すぐに適切な対応をいたします。
育児の悩みを相談するチャンス
赤ちゃんの健康状態を把握できる機会というほかにも、保護者の方が日頃気になさっていることを小児科医に相談できる良いチャンスでもあります。最近は核家族が一般的になり、隣近所との関係も希薄になっています。そのため、育児をサポートしてくれる人が周囲に少なくなっているのです。定期的に行われる乳幼児健診は、保護者の皆さまの不安を取り除き、精神的な支えにもなってくれる貴重な場と言えます。育児上の悩みや気になることなどがございましたら、遠慮無くご相談ください。
乳幼児健診の主な内容
- 全身の診察
- 体重、身長、頭囲、胸囲の測定による発育のチェック
- 月齢、年齢に相当する発達のチェック
- 栄養指導、生活指導、事故防止の指導
- 予防接種の進め方の相談
- その他の相談
など
9・10か月、1歳、1歳半健診で視力検査ができます。
こどもの弱視では、目を細めたり、片方の目を覆ったり、左右の目が同じ方向を向いていない、といった症状がでます。しかし、乳幼児の弱視の診断は非常に難しく、また早期の発見・治療が大切です。
そこで当院では、9・10か月健診、1歳健診、1歳半健診で「スポットビジョンスクリーナー」をいう機械を使って、無料で視力検査を行っています。この検査をすることで、数秒で、近視、遠視、乱視、斜視などを調べることができます。